
美容室でお客様と話していると、「そのケア方法、実は逆効果になっているかもしれません」と伝えたくなる場面が少なくありません。善意で毎日続けているケアが、知らず知らずのうちに髪のダメージを積み重ねているケースはよくあります。
この記事では、特によく見かける8つのNG習慣を美容師の視点からまとめました。「当てはまるかも」と思ったものから少しずつ改善してみてください。
NG習慣1:濡れた髪をタオルでゴシゴシ拭く
お風呂から出て、タオルで頭をわしゃわしゃとこすって乾かすのは非常に一般的な行動ですが、これは髪ダメージの大きな原因の一つです。
濡れた髪はキューティクル(髪の表面を覆ううろこ状の組織)が膨潤して開いた状態になっており、乾燥時より遥かに摩擦に弱くなっています。タオルの繊維でこすることで、キューティクルが欠け・剥がれ、ダメージとパサつきの原因になります。
改善方法: タオルを頭にかぶせて包み込み、優しく押さえるように水分を吸収させます。マイクロファイバータオルは通常のタオルより吸水性が高く、軽い押し当てで効率よく水分を取れるのでおすすめです。
NG習慣2:ドライヤーなしで自然乾燥させる

「熱で傷むからドライヤーを使わない」という方がいますが、自然乾燥は実は髪への負担が大きい選択です。
濡れた状態が長く続くと、キューティクルが開いたまま長時間空気にさらされ、内部の水分・タンパク質・CMC(細胞膜複合体)が徐々に流出します。また、頭皮の湿潤状態が続くことで雑菌が繁殖しやすくなり、においや頭皮トラブルにつながることもあります。
改善方法: 洗髪後はできるだけ早くドライヤーで乾かします。高温設定を避けて中温・適度な距離(20cm以上)で使用し、根元から毛先の順に乾かすのが基本です。
NG習慣3:シャンプーを直接頭皮に塗布する
シャンプーをボトルから手に取り、そのまま頭皮に直接つける方がいますが、これは頭皮への刺激が強くなりやすいためNGです。
原液のシャンプーは洗浄成分が濃縮されており、頭皮に直接触れると乾燥や皮脂過剰反応を引き起こすことがあります。特に洗浄力の高いシャンプーでは影響が出やすいです。
改善方法: 手のひらに少量(10〜15ml程度)を取り、少量の水を加えて泡立ててから頭皮に広げます。泡立てることで頭皮全体に均一に広がり、摩擦も減らせます。
NG習慣4:熱いシャワーで頭皮・髪を洗う
「しっかり汚れを落としたい」と感じて熱めのシャワーを使う方がいますが、高温のお湯は頭皮の必要な皮脂まで洗い流してしまいます。
皮脂は頭皮の天然の保護バリアです。これが過剰に除去されると、頭皮は乾燥を補おうと皮脂分泌を増やし、乾燥とベタつきが同時に悪化するという悪循環に陥りやすくなります。
改善方法: シャワーの温度は38〜40℃のぬるめが適温です。「少しぬるいかな?」と感じるくらいの温度で十分に皮脂や汚れは落ちます。
NG習慣5:トリートメントを頭皮に塗る
トリートメントやコンディショナーは「たっぷりつければつけるほどいい」と思っている方が多いですが、頭皮への塗布はNGです。
トリートメントの油分やシリコン成分が毛穴を塞ぎ、頭皮の皮脂分泌や呼吸を妨げる原因になります。毛根付近への過剰な付着はべたつきや頭皮トラブルにつながります。
改善方法: トリートメントは耳から下の毛先中心に塗布します。根元2〜3cmは避けるのが基本です。洗い流す際も、地肌についた分はしっかり流してください。
NG習慣6:濡れた状態でブラッシングする
入浴後にそのまま濡れた髪にブラシを通す行動は、切れ毛・枝毛の大きな原因です。
前述の通り、濡れた髪は非常に摩擦に弱い状態です。ブラシの歯が絡んだ髪を引っ張ることで、髪内部から断裂するような切れ毛が起きやすくなります。
改善方法: ブラッシングはドライヤーで完全に乾かしてから行います。どうしても濡れた状態でとかしたい場合は、「ウェット専用ブラシ(デタングリングブラシ)」を使い、毛先から少しずつほぐすようにしてください。
NG習慣7:ヘアアイロンを高温のまま同じ箇所に何度も当てる
ストレートアイロンやカールアイロンを使うとき、「なかなか伸びない・カールが決まらない」という理由で同じ箇所に繰り返し当てている方がいます。
アイロンの熱は200℃近くに達し、一度で十分な熱量があります。同じ箇所への複数回の当て直しは、タンパク質変性(髪内部のたんぱく質が不可逆的に変化すること)を引き起こし、ダメージが蓄積します。
改善方法: アイロンは一方向に素早くすべらせます。一度で決まらない場合は、温度が低すぎるか、髪が完全に乾いていない可能性があります。完全乾燥後に適温(細い髪・ダメージ毛:160℃以下、健康毛:170〜180℃)で使用してください。
NG習慣8:カラー・縮毛矯正後すぐにシャンプーをする
サロンでカラーや縮毛矯正をした当日または翌朝、早めにシャンプーをしてしまう方がいます。
カラー剤の色素は施術後24〜48時間かけて定着が進みます。早期のシャンプーはまだ安定していない色素を洗い流すことになり、色落ちを早めます。縮毛矯正も同様で、薬剤による結合が完全に安定する前の洗髪はストレート効果の持ちを悪化させることがあります。
改善方法: カラー当日はシャンプーを避け、翌日以降にカラーシャンプーまたは低刺激シャンプーで洗うのが理想です。縮毛矯正当日もシャンプーは控え、その後数日は摩擦や強い洗浄力を避けたやさしいケアを心がけると、ストレート効果が長持ちします。当店ではメニュー・料金はこちらからカラー・縮毛矯正の詳細をご確認いただけます。
日常ケアの見直しが髪質を変える
今回紹介した8つのNG習慣は、いずれも「正しいと思っていた」「なんとなく続けていた」ものばかりです。一度に全部を変えようとせず、特に気になる一つを選んで今日から変えてみることをおすすめします。
コスタヘアー(多賀城・名取)では、施術後のホームケアアドバイスも大切にしています。「自宅でのケアが合っているかどうか確認したい」という方は、来店時にぜひスタイリストに相談してみてください。多賀城店のご案内・名取店のご案内から店舗の詳細をご覧いただけるほか、スタッフ紹介はこちらでおすすめのスタイリストを探すこともできます。ケアに関する疑問はよくある質問にも目を通してみてください。
まとめ
やりがちなヘアケアのNG習慣として、以下の8つを紹介しました。
| NG習慣 | 改善のポイント |
|---|---|
| 濡れた髪をタオルでゴシゴシ拭く | タオルをかぶせて優しく押さえるように水分を吸収させる(マイクロファイバータオルがおすすめ) |
| ドライヤーなしで自然乾燥させる | 洗髪後はできるだけ早く、中温・20cm以上の距離でドライヤー乾燥する |
| シャンプーを直接頭皮に塗布する | 手のひらに10〜15ml程度を取り、水を加えて泡立ててから頭皮に広げる |
| 熱いシャワーで頭皮・髪を洗う | シャワーの温度は38〜40℃のぬるめにする |
| トリートメントを頭皮に塗る | 耳から下の毛先中心に塗布し、根元2〜3cmは避ける |
| 濡れた状態でブラッシングする | ドライヤーで完全に乾かしてからブラッシングする |
| ヘアアイロンを高温のまま同じ箇所に何度も当てる | 一方向に素早くすべらせ、完全乾燥後に適温(細い髪・ダメージ毛:160℃以下、健康毛:170〜180℃)で使用する |
| カラー・縮毛矯正後すぐにシャンプーをする | カラー当日はシャンプーを避け、翌日以降にカラーシャンプーまたは低刺激シャンプーで洗う |
いずれも少しの意識で改善できるものばかりです。正しいケアの積み重ねが、半年後・1年後の髪質の変化につながります。
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