
頭皮のかゆみやフケ、ベタつきが気になったとき、ドラッグストアの棚で「薬用シャンプー」と書かれた商品を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。普段使っているシャンプーとは何が違うのか、どう選べばいいのか分からないまま、なんとなく手に取っている方も少なくありません。今回は美容師の視点から、薬用シャンプーの位置づけと選び方について解説します。
薬用シャンプーとは何か
「薬用」と表示されているシャンプーの多くは、法律上「医薬部外品」に分類される製品です。一般的な化粧品シャンプーが主に洗浄や香り、指通りなどの使用感を目的として作られているのに対し、医薬部外品のシャンプーは、フケ・かゆみの防止や頭皮のニキビ予防といった特定の効能をうたうことが認められた「有効成分」を、決められた濃度で配合しています。
化粧品と医薬部外品では、パッケージに表示できる内容やその根拠となる制度が異なります。薬用シャンプーは有効成分の種類と目的が明記されているため、自分の頭皮の悩みに合わせて選びやすいという特徴があります。ただし「薬用」という言葉だけで効果の強さを判断するのではなく、どの有効成分が配合されているかを確認することが大切です。
悩み別に見る有効成分の考え方

薬用シャンプーには、目的に応じてさまざまな有効成分が配合されています。ここでは一般的な成分の名称と、期待される役割の考え方を紹介します。特定の商品をすすめるものではなく、パッケージの成分表示を読み解くための参考としてご覧ください。
- グリチルリチン酸ジカリウム・グリチルリチン酸2K:抗炎症作用を目的として配合されることが多く、頭皮の赤みやかゆみが気になる方向けの製品によく見られる成分です。
- ミコナゾール硝酸塩:フケの原因のひとつとされる頭皮の常在菌バランスに着目した成分で、フケ・かゆみ対策をうたう製品に配合されるケースがあります。
- サリチル酸:角質のケアを目的とした成分で、頭皮のベタつきや毛穴のつまりが気になる方向けの製品に使われることがあります。
- イソプロピルメチルフェノールなどの殺菌成分:頭皮を清潔に保つことを目的として配合されることがあり、皮脂によるニオイが気になる方の選択肢のひとつです。
同じ「薬用シャンプー」でも配合されている有効成分やその目的は製品によって異なります。パッケージや公式サイトの成分表示・効能効果の記載を確認し、自分の頭皮の状態に合ったものを選ぶことが、遠回りに見えて実は近道です。
正しい使い方と頻度の目安
薬用シャンプーは効果を実感しやすいイメージがある一方、使い方によっては本来の役割を十分に発揮できないこともあります。基本的な使い方の考え方を押さえておきましょう。
まず、シャンプー前にブラッシングをして髪のもつれをほどき、ぬるま湯でしっかり予洗いをすることが土台になります。予洗いだけでも皮脂や汚れの多くは落ちるため、この工程を丁寧に行うことでシャンプー剤が頭皮になじみやすくなります。
洗う際は爪を立てず、指の腹で頭皮全体をやさしくマッサージするように洗うのが基本です。有効成分をうたう製品であっても、ゴシゴシと強くこすることは頭皮への刺激になり、かえって悩みを悪化させる可能性があります。すすぎはシャンプーよりも時間をかけるくらいの意識で、生え際や襟足まで丁寧に流しましょう。
使用頻度については、製品ごとの使用方法欄に記載がある場合はそれに従うのが基本です。毎日の使用を想定した製品もあれば、週に数回の使用を目安とする製品もあります。頭皮の状態は季節や体調によっても変化するため、一定期間使ってみて変化を感じにくい場合や、逆に刺激を感じる場合は、使用を中止し無理に続けないことも大切です。
薬用シャンプーを選ぶ際の注意点
薬用シャンプーはあくまで頭皮環境を整えるためのケアアイテムのひとつであり、深刻な皮膚トラブルの治療を目的としたものではありません。かゆみや炎症、フケが長期間続く場合や、市販の薬用シャンプーを試しても改善が見られない場合は、自己判断でケアを続けるのではなく、皮膚科など医療機関への相談も選択肢に入れることをおすすめします。
また、カラーやパーマなど施術後の頭皮はデリケートな状態になっていることがあります。薬用シャンプーの中には洗浄力が高めに設計されているものもあるため、施術直後の使用タイミングについて迷う場合は自己判断せず、担当の美容師に相談すると安心です。
美容室での相談のすすめ
頭皮の状態は人によって大きく異なり、同じ「フケが気になる」という悩みでも、乾燥によるものなのか、皮脂によるものなのかで適した対処法は変わってきます。市販の薬用シャンプーを選ぶ際に迷ったときは、日頃から髪や頭皮の状態を見ている美容師に相談してみるのも一つの方法です。
コスタヘアーでは、来店時にお客様の髪や頭皮の状態を確認しながら、日常のヘアケアについてのご相談にも対応しています。薬用シャンプーの選び方や、今の頭皮の状態に合わせたケアの考え方について気になることがあれば、施術の際に気軽にお声がけください。ご自身に合ったケアを見つけるお手伝いをいたします。
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