
SNSで見かけるフィッシュボーンの編み込みヘア。細かい編み目が魚の骨に似た独特のテクスチャーをつくり出し、手が込んでいるように見えるのに、実は三つ編みより少ない技術で作れることをご存じでしょうか。
フィッシュボーン(fishtail braid・フィッシュテールブレード)は、2束の毛束を交互に少量ずつ交差させていくだけで完成します。慣れれば10〜15分で仕上がり、普段のヘアアレンジから結婚式・成人式などのフォーマルシーンまで幅広く使えます。
この記事では、基本のフィッシュボーンの作り方から、ミディアムヘアでもできる応用スタイルまで、美容師の視点で丁寧に解説します。
フィッシュボーンに必要なもの・事前準備
フィッシュボーンを作るにあたって、特殊な道具は必要ありません。
必要なもの
- ヘアゴム(編み終わりを留める用・細めのシリコンタイプが扱いやすい)
- コーム(全体を整えるため)
- スタイリング剤(バーム・ヘアオイルなど。ほぐし後の手触りをよくする)
- ヘアピン(ハーフアップなどアレンジ版で使用)
向いている長さ・髪質
フィッシュボーンはロング〜ミディアムロング(鎖骨〜肩甲骨の長さ)が最も作りやすく仕上がりもきれいです。肩に届かないショートボブでは束が足りず難しくなります。
髪質については、多少の凹凸があるほうが編み目が際立ち美しく見えます。完全なストレートでも作れますが、バームやムースを少量なじませて適度なまとまりを出しておくと、細かい毛がはみ出しにくくなります。
基本のフィッシュボーン:手順ステップ

Step 1: 毛束を2つに分ける
髪全体を左右2束に分けます。この2束が基本単位です。多少の不均一があっても大丈夫です。
Step 2: 「片方から少量取って反対側に追加する」を繰り返す
以下の操作を交互に繰り返します。
- 右の束の外側から薄い一筋(小指1本分程度)の毛束を取る
- それを左の束の内側に合流させる
- 今度は左の束の外側から薄い一筋を取る
- それを右の束の内側に合流させる
この「外から取って反対の内側へ」という動きが、フィッシュボーンの本質です。三つ編みのように束をクロスするのではなく、外側の薄い毛を反対側に移動させるイメージです。
Step 3: 毛先まで繰り返す
同じ操作を毛先まで繰り返します。束から取る毛の量が均一であるほど、きれいな網目になります。慣れないうちは「多めに取りすぎた・少なすぎた」と感じても問題ありません。
Step 4: 毛先をゴムで留める
最後はヘアゴムでしっかり留めます。ゴムから1〜2cm残して留めると、毛先が自然に広がりボリューム感が出ます。
Step 5: ほぐしで「おしゃれ感」を出す
完成したフィッシュボーンは、この段階ではきっちりした印象です。指の腹で編み目を両サイドから軽く引き出すように崩すと、ニュアンスが出てこなれた雰囲気になります。
引き出す量はお好みで調整できます。ほぐしすぎると崩れた印象になるため、全体のバランスを見ながら少しずつ行いましょう。
応用アレンジ1:ハーフアップ・フィッシュボーン
全体をフィッシュボーンにするのではなく、上半分だけをまとめてフィッシュボーンにするアレンジです。ミディアムヘアでも作りやすく、フォーマル〜カジュアル両方に対応できます。
手順
- 耳の上あたりを目安に、上半分の髪を取り分ける
- その毛束を2束に分けてフィッシュボーンを作る
- 作ったフィッシュボーンをヘアピンで固定する(または後ろでまとめてゴムで留める)
- 下半分の髪はそのままダウンスタイルで残す
完成後にほぐしを加えると、上下のボリューム感が均一になり自然な仕上がりになります。
応用アレンジ2:くびれシルエット・フィッシュボーン
フィッシュボーンの途中でゴムで仮留めし、続きを編むことで「くびれ」をつくるアレンジです。全体に変化が出て、単調な編み込みと差別化できます。
手順
- 基本のフィッシュボーンを肩あたりまで作る
- いったんシリコンゴムで仮留めする
- 少し間隔を空け(2〜3cm)、再びフィッシュボーンを続ける
- さらに仮留め→編み続けを2〜3回繰り返す
- 毛先を最終的なゴムで留める
- 仮留めのゴムを隠すように、その部分の編み目を少し引き出してカバーする
くびれ部分が5か所ほどあると、見た目の密度と変化が増して印象的な仕上がりになります。
応用アレンジ3:サイドフィッシュボーン
全体を一方向に流してサイドでフィッシュボーンを作るアレンジ。お出かけやデートなど、少しおしゃれな場面に向いています。
手順
- 全体の髪を片サイドに寄せる
- 耳の横あたりから編み始め、基本のフィッシュボーンを作る
- 毛先はゴムで留めてから崩す
仕上げにバームを少量つけてほぐすと、しっとりとした束感が出てこなれた印象になります。
上手に作るためのコツ
姿勢と手の位置: 初めは鏡の前に座り、編む位置が低くなりすぎないよう意識しましょう。手を低くしすぎると束がほどけやすくなります。
スタイリング剤の使い方: 編む前にバームやオイルを薄くなじませると、まとまりが出て細かい毛が飛び出しにくくなります。ただし多すぎると束が重くなりほぐれにくくなるため、少量ずつ追加して調整しましょう。
崩し方の注意点: ほぐしは必ず両手で行い、編み目の「真横」から引き出すように崩します。縦方向に引っ張るとほどけてしまいます。
撮影で見ておくと参考になる角度: 自分で作るときは、正面より「真後ろ」の仕上がりが確認しにくいです。鏡を2枚使う、またはスマホで後ろを撮影して確認すると、崩し具合のバランスが見やすくなります。
ロング・ミディアム別のおすすめスタイル
ロング(背中まで届く長さ): 全体フィッシュボーン・くびれアレンジ・サイド流しどれも向いています。毛束の量が多いため、1本ずつ取る毛の量を少なめにすると、細かく繊細な編み目が際立ちます。
ミディアムロング(鎖骨〜肩甲骨): 基本の全体フィッシュボーンに加え、ハーフアップアレンジが使いやすい長さです。全体フィッシュボーンを作る場合は毛先が短くなるため、ゴムはできるだけ毛先ギリギリで留めます。
ミディアム(肩〜鎖骨): ハーフアップまたはサイドフィッシュボーンがおすすめです。全体フィッシュボーンは毛束が少なくほどけやすいため、スタイリング剤をしっかり使い束感を出してから挑戦しましょう。
美容室でできるフィッシュボーンアレンジ
セルフで作るフィッシュボーンに加え、美容室でのヘアセットとしてオーダーすることもできます。
ブライダルヘアや成人式・卒業式などのフォーマルシーンでは、ファンデーションを塗ったあとにセットを依頼することが多いため、美容室での仕上がりを事前に確認しておくと安心です。
希望のスタイルがある場合は、フィッシュボーンのイメージ写真を持参してお見せするのが最も確実な伝え方です。「ほぐし多め・少なめ」「仕上げにピンを使うか」など細かなニュアンスも一緒に伝えましょう。
コスタヘアーでは、ブライダル・成人式・卒業式などのヘアセットのご相談もお受けしています。フィッシュボーンを含むアップスタイル・編み込みアレンジについて、お気軽にカウンセリングでご相談ください。
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