
妊娠中のヘアカラーに不安を感じる方へ

妊娠がわかると、これまで当たり前にしていたヘアカラーを続けて良いのか不安になる方は少なくありません。お腹の赤ちゃんへの影響、薬剤の匂いによる体調の変化、頭皮への刺激など、心配の声はコスタヘアーにも多く寄せられます。
先に結論をお伝えすると、現時点で、通常のヘアカラーが胎児に明確な悪影響を与えることを示す強い証拠は報告されていません。一方で、妊娠中は体調や肌の感受性が大きく変わりやすい時期であり、「絶対に安全」と断定できる性質のものでもありません。そのため私たち美容師は、①かかりつけの産婦人科医への相談 ②妊娠中であることを美容師に伝える ③体調優先で無理をしない——の3点を前提に、負担を減らす施術方法をご提案しています。
この記事では、妊娠初期・中期・後期・授乳中の時期別の注意点、サロン側で配慮できること、市販のセルフカラーとの違いを美容師の立場から解説します。
妊娠中のヘアカラーの安全性の考え方

「明確な危険の証拠はない」=「絶対安全」ではない
ヘアカラー剤が頭皮から吸収される量はごくわずかとされており、通常の美容室でのカラーが胎児に悪影響を与えたことを示す強い証拠は、現時点で報告されていません。妊娠中のヘアカラーを一律に禁止するような公的な指針も、私たちの知る限り示されていません。
ただし、妊娠中の方を対象にした大規模な検証が十分にあるわけではなく、「絶対に安全」と保証できるものではないのも事実です。だからこそ、不安がある場合はかかりつけの産婦人科医に相談したうえで判断していただくことを、当店では一貫しておすすめしています。
妊娠中に注意すべき体の変化
妊娠中はホルモンバランスが大きく変化するため、以下のような変化が起こることがあります。
- 頭皮が敏感になる: 普段は問題なかったカラー剤でかゆみやヒリつきを感じることがあります
- 匂いに敏感になる: つわりの時期は薬剤の匂いで気分が悪くなることがあります
- アレルギー反応が出やすくなる: 妊娠前は大丈夫だったカラー剤にアレルギー反応を示す場合があります
- カラーの仕上がりが変わる: ホルモンの影響で髪質が変化し、いつもと同じ薬剤でも発色が異なることがあります
つまり妊娠中のカラーで実際に問題になりやすいのは、「胎児への影響」よりもむしろお母さん自身の頭皮トラブルや体調不良です。ここを防ぐ準備が、時期別の注意点とサロンの配慮につながります。
【時期別】妊娠初期・中期・後期・授乳中の注意点
| 時期 | 体の状態の傾向 | カラーを受ける場合のポイント |
|---|---|---|
| 妊娠初期(〜15週) | つわり・においへの敏感さ・体調の波が大きい | 急ぎでなければ体調が安定するまで見送る選択も。受ける場合は換気の良い席・短時間メニューで |
| 妊娠中期(16〜27週・安定期) | 体調が比較的安定しやすい | 施術を受ける方が最も多い時期。パッチテスト+妊娠中である旨の申告を忘れずに |
| 妊娠後期(28週〜) | お腹が大きく仰向け・長時間の同じ姿勢がつらい | リタッチ中心の時短メニュー、シャンプー台の角度調整、こまめな休憩を前提に |
| 授乳中 | 肌が敏感になりやすい・抜け毛や髪質変化が出やすい | 体調が安定していれば施術可。預け時間が限られる場合は時短のリタッチが現実的 |
※上記は美容室での実務上の目安であり、医学的な可否の基準ではありません。時期を問わず、体調とかかりつけ医への相談を優先してください。
安定期に入ってからの施術を選ぶ方が多い理由
つわりが落ち着く妊娠5か月(16週)以降の安定期は、においへの敏感さや体調の波が比較的落ち着きやすいため、実際にカラーを再開される方が最も多い時期です。初期はホルモンバランスの変動が大きく体調も不安定なため、無理をしないことが大切です。
必ず妊娠中であることを美容師に伝える
予約時や来店時に妊娠中であることをお伝えください。伝えていただくだけで、薬剤選び・塗り方・姿勢・時間配分のすべてを妊娠中仕様に切り替えられます。
サロン側で配慮できること
コスタヘアーでは妊娠中のお客様に以下の対応を行っています。多くは妊娠中のお客様に対する美容室の一般的な配慮でもあるので、他店で施術を受ける場合のチェックリストとしても使えます。
- 頭皮に薬剤をつけない「ゼロテク」塗布: 根元を数ミリ浮かせて塗布し、頭皮への薬剤接触を最小限にする技法です
- 低刺激カラー剤の選定: 頭皮への刺激が少ない薬剤・オーガニックエキス配合カラーなどから髪の状態に合わせて選びます
- 換気・席の配慮: においで気分が悪くなりやすい時期は、換気の良い席や他の薬剤のにおいが届きにくい席をご用意します
- 施術時間の短縮: フルカラーではなくリタッチ中心に組み替えるなど、拘束時間を短くするプランをご提案します
- こまめな体調確認と休憩: 途中で気分が悪くなった場合はすぐに中断できます。遠慮なくお申し出ください
- シャンプー台の角度調整: 仰向けがつらい妊娠後期は、角度を起こすなど姿勢の負担を減らします
パッチテストの実施
妊娠中は肌の感受性が変わっているため、以前からカラーをされている方でも施術前のパッチテストをおすすめします。48時間前に少量の薬剤を腕の内側に塗布して反応を確認するテストです。手順の詳細はヘアカラーのアレルギーとパッチテストの解説をご覧ください。
妊娠中におすすめのカラー方法
リタッチカラーで施術時間を短縮
フルカラーではなく根元のリタッチだけに留めることで、施術時間を大幅に短縮できます。薬剤との接触面積を減らせるうえ、長時間同じ姿勢で座り続ける負担も軽減できるため、妊娠後期には特に有効な選択です。
オーガニックエキス配合のグレイカラー(白髪染め)
コスタヘアーのグレイカラー(白髪染め)にはオーガニックエキス配合の低刺激カラー剤を使用しています。頭皮への刺激を抑えた処方のため、妊娠中に白髪が気になり始めた方にもご相談いただきやすいメニューです。詳しくはメニュー・料金はこちらをご覧ください。
白髪ぼかしで自然な印象をキープ
白髪をしっかり染めるのではなく、白髪をデザインとして活かす「白髪ぼかし」も選択肢のひとつです。薬剤の使用量を抑えながらナチュラルな印象を保てるため、体への負担を少なくしたい妊娠中の方から支持されています。カラー以外のメニュー(パーマ・縮毛矯正など)の考え方は妊娠中のサロンメニュー安全ガイドにまとめています。
市販のセルフカラーと美容室カラーの違い
「サロンに行くのが大変だから市販のカラー剤で」と考える方も多いのですが、妊娠中に限っては次の理由からセルフカラーの優先度は下げることをおすすめしています。
- 頭皮に薬剤がべったり付きやすい: セルフでは根元を浮かせて塗る技術(ゼロテク)が使えず、敏感になっている頭皮に薬剤が直接触れる面積が大きくなります
- 薬剤の強さを調整できない: 市販剤は誰の髪でも染まるよう強めに設計されており、妊娠中の髪質変化・肌状態に合わせた調整ができません
- 換気・姿勢・時間を自分で管理する必要がある: 換気が不十分な浴室での長時間作業は、においによる体調不良や立ちくらみのリスクが上がります
- 体調急変時にひとりで対応することになる: サロンなら途中で中断し、休憩・シャンプーオフがすぐにできます
どうしてもセルフで対応する場合は、換気を十分にする・体調の良い日を選ぶ・家族がいる時間帯に行う・放置時間を守ることを徹底してください。仕上がり面の違いは市販カラーとサロンカラーの違い解説も参考になります。
授乳中のヘアカラーについて
授乳中のヘアカラーについては、頭皮に触れた薬剤成分が母乳に移行して赤ちゃんに影響を与える可能性は極めて低いと考えられており、授乳中だからといって一律に避ける必要があるとはされていません。産後はホルモンバランスが急激に変化する時期で、抜け毛や髪質の変化が気になる方も多いですが、体調が安定していればカラーの施術はご相談いただけます。
産後は育児で自分の時間が取りにくくなるため、美容室でのカラーは気分転換にもなります。赤ちゃんを預けられるタイミングが限られる場合は、施術時間の短いリタッチカラーをご検討ください。産後のカラー再開タイミングは産後ヘアカラー再開ガイド、産後の抜け毛対策は産後の抜け毛とサロンケアの解説で詳しく扱っています。多賀城店・名取店どちらでも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
施術前に確認していただきたいこと
美容室での施術を検討されている妊娠中・授乳中の方は、以下の点を事前に確認しておくと安心です。
- 産婦人科の主治医にヘアカラーについて相談しておく
- 体調が優れない日は無理をせず予約を変更する
- 施術中に気分が悪くなった場合は遠慮なく申し出る
- 長時間の施術が不安な場合は事前にその旨を伝える
コスタヘアーでは妊娠中・授乳中のお客様にも安心してご利用いただける環境を整えています。不安なことがあれば、スタッフにお気軽にご相談ください。妊娠中のシャンプーやホームケア用品選びは妊娠中の安心ヘアケア用品ガイド、その他よくあるご質問はよくある質問もあわせてご参照ください。
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