
美容室の仕上がりに納得できなかった経験はありますか?
「思っていたより短く切られてしまった」「カラーの色が全然イメージと違う」「パーマがかかりすぎてしまった」——美容室に来たのに、こんな経験をして帰宅したことはありませんか?
多くの方が「文句を言うのは気まずい」「次回から行きにくくなりそう」と感じて、そのまま我慢してしまいます。しかし、不満を正しく伝えることはお客様の権利であり、美容師にとっても改善のためのとても大切なフィードバックです。
この記事では、美容師の立場から「クレームの正しい伝え方」「美容室に連絡するタイミング」「再来店の判断基準」を誠実に解説します。あわせて、いちばんの障壁である**「気まずさ」そのものを小さくする段取り**も具体的に紹介します。
なぜ不満を伝えることが大切なのか

美容師側は「成功した」と思っていることも多い
美容師は技術的な知識と経験をもとに施術しますが、お客様の感じ方や「理想のイメージ」と完全に一致しているかどうかは、仕上がった後でないとわかりません。
特に初めてのお客様や、ご要望の言葉が少し曖昧だった場合、美容師自身は「うまくいった」と感じていても、お客様とのギャップが生じていることがあります。
黙って帰ってしまうと、美容師は「満足してもらえた」と誤認識したまま次の方を担当します。フィードバックは、同じ失敗を繰り返さないための大切な情報です。
多くのサロンは「やり直し対応」をしています
「クレームを言っても修正してもらえないのでは?」と思う方も多いのですが、誠実なサロンであれば、仕上がりに問題があった場合のやり直し対応は一般的に行っています。
ただし「お客様の好みが変わった」「ライフスタイルが変わった」などの理由ではなく、「美容師の施術ミス・確認不足」だと判断できる場合に限られます。
不満を伝えるときのポイント
1. できるだけ当日または翌日以内に連絡する
施術後の時間が経つほど、原因の特定が難しくなります。特にカラーは塗布後の色味の変化(酸化・洗浄による変化)もあるため、自宅でシャンプーしてから翌日に確認するのが理想です。
できれば施術後2〜3日以内に連絡するのがベストです。
2. 「いつ・何を・どう感じたか」を具体的に伝える
感情的に伝えるよりも、具体的な事実を伝える方が解決が早まります。
良い例:
- 「昨日カラーをしてもらったのですが、シャンプーしたら思っていたよりかなり明るくなっていて、職場に行くのが心配なレベルです」
- 「カットしてもらった長さが、お願いした長さより5cm以上短くなっているように感じています」
避けた方がいい例:
- 「なんか違う感じがする」(曖昧すぎる)
- 「最悪だった!」(感情的すぎる)
3. 写真を用意できると伝わりやすい
できれば施術後の髪の状態を写真で撮っておきましょう。口頭だけでなく、ビジュアルで伝えることで美容師も問題の所在を把握しやすくなります。
また、当初お願いした際に見せた参考写真があれば、それと現状の写真を並べて見せると「どこにギャップがあるか」が一目瞭然です。
美容室への連絡方法
電話・LINE・ホットペッパー経由メッセージ
多くのサロンでは電話・LINEメッセージ・ホットペッパービューティーのメッセージなどで連絡が取れます。電話が苦手な方はLINEやメッセージ機能を活用しましょう。
「先日お世話になった○○(フルネーム)です。施術の仕上がりについてご相談があります」と一言添えるだけでもサロン側は状況を把握しやすくなります。
直接来店して相談する
文章よりも対面の方が詳細を伝えやすい場合もあります。事前に「施術の確認でうかがいたいのですが」と電話で予告してから来店すると、担当者が対応しやすい状況になります。
やり直しを断られた場合はどうする?
真摯に対応してくれないサロンであれば、残念ながら別のサロンで修正してもらうことを検討しましょう。その際、以下を準備すると修正がスムーズになります。
他サロンでの修正の場合、費用が別途かかることがほとんどですが、より安全な修正のために専門家に相談することをおすすめします。
美容師と長く付き合うための「上手な伝え方習慣」
不満を伝えるのは大切ですが、そもそもミスが起きにくい関係を築くことも重要です。以下の習慣を心がけると、理想の仕上がりに近づきやすくなります。
- カウンセリングで「したくないこと」も伝える(短くしすぎないで、など)
- 参考写真を複数枚持参する(正面・横・後ろがあると理想的)
- 施術の途中で鏡を見て確認する(美容師から「いかがですか?」と聞かれたら、遠慮なく要望を伝えましょう)
- 終わった後もすぐに帰らず、乾いた状態でもう一度確認する
特に「施術の途中確認」は、大きなズレを防ぐための最大のポイントです。カットなら「このくらいの長さで大丈夫ですか?」と確認が入るはずです。そのタイミングで「もう少し長めで」と伝えることで、取り返しのつかない失敗を防げます。
「気まずい」を小さくして伝える方法
伝え方のコツを知っても、いちばん大きな壁は「気まずい」という気持ちです。ここは根性で乗り越える話ではなく、気まずくならない段取りを選べば済む話です。美容師側から見て、実際に負担が小さい順に紹介します。
担当者本人に直接言わなくてよい
「担当してくれた人に面と向かって言う」のがつらいなら、その必要はありません。ここで効くのは連絡手段の選択(前述の「美容室への連絡方法」を参照)ではなく、宛先を担当者個人ではなく「お店」にすることです。
- 冒頭に「担当の方に直接ではなく、お店として確認していただきたいのですが」と添えます。これだけで受付側が店長やマネージャーに引き継ぎ、あなたが担当者と直接やり取りする必要がなくなります
- 来店して相談する場合も、この一言を事前の電話で伝えておけば、担当者と1対1にならない席を用意してもらえます
サロン側は、担当者を飛ばして連絡が来ることを失礼だとは受け取りません。むしろ技術の共有と再教育のために、店として把握しておきたい情報です。「本人に伝わって気を悪くされないか」を心配する必要もありません。伝え方は店側が判断します。
「クレーム」と名乗らなくてよい
「クレームを入れる」と考えると身構えてしまいますが、実際に必要なのは事実の共有だけです。次の言い方はどれも角が立たず、サロン側も対応方針を判断しやすくなります。
- 「先日カラーをしていただいたのですが、思っていた明るさと差があるようで、一度見ていただけますか」
- 「切っていただいた長さについて、私の伝え方が足りなかったかもしれないのですが、相談させてください」
- 「やり直しを希望しているかまだ決めきれていないのですが、まず現状を見ていただきたいです」
3つ目のように「まだ決めていない」と前置きしてよいのがポイントです。要求を確定させてから連絡しなければならない、というルールはありません。
担当者を変えてもらってよい
「同じ人にまた任せるのは不安、でも別の人を指名するのは気まずい」——これは非常によくある悩みですが、指名の変更は予約時に一言添えるだけで完了します。理由を説明する義務はありません。「今回は別の方にお願いできますか」で十分です。サロン側は日常的に起きる調整として処理します。
「もう行かない」も正当な選択
伝えることには意味がありますが、義務ではありません。気まずさのコストが自分にとって大きいなら、黙って別のサロンに移るのも普通の判断です。この記事は「必ず伝えるべき」と言いたいわけではなく、伝えたいのに気まずさで止まっている人の障壁を下げるために書いています。
白髪染めで「染まっていない・明るすぎる」と感じたとき
白髪染めは、判断を急ぐと自分が損をしやすい施術です。次の点を押さえてから連絡するとスムーズです。
- 染まり方は数日で変わる:白髪染めは色が定着するまでに時間差があり、直後に「浮いている」ように見えても数日で落ち着くことがあります。逆に、シャンプーを2〜3回して急に明るくなるケースもあります
- 判断のタイミングは「洗ってから」:施術当日ではなく、自宅で1〜2回シャンプーした状態で確認します。それでも根元の白髪が残って見える、色ムラが線状に出ているといった場合は施術側の要因が疑われます。前述の「2〜3日以内」という連絡の目安は、この確認を済ませられる範囲で設定しています。もし4日目以降に急な色抜けが出た場合も、遅いからと諦めず「何日目にどう変化したか」を添えて連絡してください
- 染め残しと色ムラは分けて伝える:「白髪が染まっていない」と「色がまだらになっている」は原因も直し方も別です。どちらなのかを伝えると、やり直しの内容が的確になります
どうしても話が進まないときの相談先
サロンと直接やり取りしても解決しない場合、消費生活に関する公的な相談窓口があります。消費者ホットライン「188」(全国共通の電話番号)にかけると、案内に従って郵便番号を入力することで最寄りの消費生活センター等につながり、相談員から助言を受けられます。年末年始を除き原則毎日利用できます。
ただしこれは最後の手段です。実際にはほとんどのケースが、サロンへの最初の一報だけで解決します。
まとめ
美容室での不満は、気まずさを我慢して伝えるものではありません。担当者本人ではなくお店宛に連絡する、電話ではなく文章で送る、次回は担当者を変えてもらう——気まずくならない段取りを選べば、伝えるハードルは下がります。伝え方のポイントは「具体的に・なるべく早く・感情的にならず」の3点で、要求を決めきってから連絡する必要もありません。
コスタヘアーでは、施術前・施術中・施術後を通じてお客様のご意見を大切にしています。「思ったのと少し違うな」と感じたら、ぜひその場でスタッフにお声がけください。お客様に満足して帰っていただくことが、私たちの一番の願いです。
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